左側の腰痛治療について
膵臓に関係した病気が原因で、左の背中や腰にだけ痛みが出るケースがあります。
単なる腰痛だと思っていたら内蔵の疾患が隠れていた、ということはよくあるので、違和感を感じた場合には専門医を受診した方が良いでしょう。
ここでは、背中や腰の左側に痛みを起す膵臓の病気を紹介したいと思います。
●慢性膵炎
長期間に渡って徐々に進行する病気で、自覚症状の無いまま膵臓が炎症を繰り返し、組織の繊維化・石灰化を起します。
膵臓の正常な細胞を破壊し、回復不可能なダメージを与える深刻な病気です。
症状としては、左側の背痛、腰痛の他に、繰り返し起こる腹部の鈍痛などがあります。
原因にはアルコールの大量摂取が挙げられます。
大量のアルコールを摂取すると、アルコールで膵臓の細胞が破壊されます。
また、膵液の性質が変化して蛋白の粘性が高くなり、膵液の流れが悪くなります。
アルコールを大量に摂取する方で、左側に背痛や腰痛のある方は、早急に医療機関を受診されるようお勧めします。
●膵臓ガン
膵臓にできる悪性腫瘍です。
原因には、肉食、喫煙、排気ガス、化学物質などが挙げられていますが、統計学的に関係が明らかにされているわけではなく、はっきりとした原因は分かっていないというのが実情です。
但し、慢性膵炎や糖尿病の持病があると罹患率が増すという指摘がありますので、これらの持病のある方は注意が必要です。
初期症状がほとんど無いため発見が遅れ、見つかった時にはすでに進行していることの多い危険な病気ですが、特徴的な症状として左側の背痛や腰痛、腹痛、黄疸、食欲不振や体重の減少、だるさ、吐き気などが挙げられます。
もしこのような症状がみられたら、直ちに医療機関を受診することをお勧めします。